5度目の大臣賞 交通安全スローガン 標語作り”名人”の村岡さん

2025.02.14
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難関の「全国交通安全年間スローガン」で前人未踏、5度目の内閣総理大臣賞を受賞した村岡さん。全日本交通安全協会会長賞とダブル受賞した=兵庫県丹波市柏原町柏原で

標語作り名人の村岡孝司さん(82)=兵庫県丹波市柏原町=の作品が、2025年度に全国で使われる「交通安全年間スローガン」(全日本交通安全協会など主催)の最高賞「内閣総理大臣賞」と、佳作「全日本交通安全協会会長賞」をダブル受賞した。総理大臣賞は5度目の受賞。自身が持つ同スローガン最高賞の最多受賞記録を更新した。

歩行者などに呼びかける部門の最高賞受賞作品は、「危険です ながらスマホで 踏むペダル」。昨今、自転車のながらスマホによる交通事故が増え、昨年11月から自転車運転に厳しい改正道路交通法が施行された時宜をとらまえた作品。「タイミング良く選んでいただいた。作品が交通安全のお役に立つことや、80歳代で初めての最高賞受賞がうれしい」と喜びを語った。

運転者(同乗者を含む)に呼びかける部門の佳作作品は、「路上駐車 迷惑置いて どこへ行く」。

今回の応募は3万2958点。それぞれの部門で、5点ずつが選ばれる。村岡さんの両部門ダブル受賞は通算4回目。

部門ごとに200―300作品を作り、言葉の組み合わせを変え、150点ずつ応募した。昨年は病気で入院が続き、病室にパソコンを持ち込み、佳作を取った作品は県立丹波医療センターから応募した。1月15日に都内であった表彰式への出席は入院中でかなわなかった。

応募数が最も多い公募標語の一つ。村岡さんは、1966年度使用分から始まった同公募で、89年に初入選(佳作)。以来、入選24回。うち総理大臣賞は、2009、11、15、18年度使用分で獲得していた。村岡さんに次いで総理大臣賞の受賞回数が多い人は3回。

現在は退院し、作品作りを始めている。公募標語の入選は990回。25年度中に1000回の節目に到達する見通し。「健康に留意し、作品を作りたい。去年、応募を見合わせたものにも挑戦したい。狙っておいそれと賞に入れるものではないけれど、交通安全スローガンの応募を続け、次こそ妻を連れて表彰式に上京したい」と意欲を燃やしている。

【村岡さんの過去の総理大臣賞】

2009年 渡れそう 今なら行けるは もう危険
2011年 行けるかな 渡れそうでも 待つ勇気
2015年 早めから つけるライトで 消える事故
2018年 行けるはず まだ渡れるは もう危険

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