兵庫県丹波篠山市立多紀小学校6年生が親元を離れ、寝食を共にしながら通学する「通学合宿」がこのほど、泊まれる学校おくも村(旧大芋小学校)で行われた。卒業記念になればと大芋活性化委員会(大藤和人委員長)が3年前から実施しており、今年度は20人(男子11人、女子9人)が参加。2泊3日の日程で夕食作りをはじめ、サッカーや集団で行うゲームなどを楽しみ、小学校生活のにぎやかな思い出のひとこまを残した。
夕食作りは保護者の指導で、初日は女子児童がちらしずしなどを調理。2日目は男子児童がカレーライスと中華サラダを作った。
男子児童たちは母親らから「お肉を触った後は手を洗ってから次の調理に取りかかる」「タマネギは繊維に沿って切る」などと指示を受けながら、積極的に調理。「タマネギが目に染みる」と涙目になりながら、慣れない手つきで包丁を握りしめ、懸命に食材を切っていた。完成すると、食堂に集合。「いただきまーす」の発声で勢いよく頬張り、おしゃべりも楽しんだ。
齊藤宗史さんは、秋の修学旅行は体調不良で途中で帰ってしまったため、十分な思い出作りができなかった。今回は、「最初はクラスのみんなと学校以外の場所で出会うことに、ちょっと戸惑いもあったけれど、今はすごく面白い。この通学合宿が、小学校生活の楽しい思い出の一つになりそう」と声を弾ませた。