中国・大連出身で、兵庫県丹波市の平井未来(みき)さん(40)が、「明明(みんみん)の餃子」の屋号で、日本人好みの味付けをした冷凍餃子の販売を始めた。一般的な餃子より2倍ほど大きく、手包みにこだわった一品。交流サイト(SNS)のインスタグラムなどで注文を受け付け、自宅に取りに来てもらうスタイル。イベントにも出店するほか、柏原中心市街地にあるチャレンジショップ「あっとかいばら」(同市柏原町柏原)で29日午前11時―午後9時、餃子セットなどのメニューを提供する。「丹波の人に喜んでもらいたい」と張り切っている。
1個40グラムほどのボリュームがあり、フライパンで8分間、蒸し焼きにする。餡には国産豚肉を使用し、ニラやキャベツ、タマネギなどを混ぜ込む。オイスターソースやニンニク、ガラスープがきいており、たれなしで楽しめる。「主食になる」(平井さん)
平井さんは2004年、同県丹波篠山市の製造業の会社に研修生として来日。結婚を機に丹波市に移り住んだ。
自宅に友人たちを招いて、餃子や鍋料理を振る舞うことが多く、自分の店を持ちたいという夢はあったが、ハードルが高いとも感じていたという。冷凍餃子だけにメニューを限定したテイクアウトのスタイルなら、仕事をしながらでもできると思い至った。
平井さんによると、大連では水餃子が一般的。箱根で中華料理店を営む親族に相談したところ、日本人向けに味付けした焼き餃子を勧められ、レシピを教わりながら試作を重ねた。
屋号の「明明」は、幼少期のニックネーム。明るい感じがするのと、親しみを持ってもらえそうと考え、友人たちと一緒に名付けた。「ゆくゆくはカフェのような餃子屋さんにしたい」と言い、自宅敷地に餃子を味わってもらえるスペースを設けたいという夢がある。
10個入り1300円(税込)、15個入り1900円(同)。インスタグラムなどで注文を受け付ける。レストラン山の駅(同市柏原町柏原)でも購入できる。
「あっとかいばら」では月1回、餃子やライス、杏仁豆腐などの「餃子セット」(980円、税込み)と、石鍋で提供する麻婆豆腐などの「麻婆豆腐セット」(1580円、同)を提供する。