兵庫県丹波篠山市今田町立杭地区の丹波焼窯元群などで5月3―5日、「第19回やきものの里 丹波焼の里春ものがたり」(やきものの里プロデュース倶楽部主催)が開かれる。51軒の窯元がそれぞれ趣向を凝らしたイベントを企画。軽トラ市や好評のマルシェ、スタンプラリーなどがあり、新緑のやきものの里がにぎわいを見せる。
期間中、丹波立杭陶磁器協同組合の全組合員が各工房でさまざまなイベントを実施。展示や工房の開放、お得な割引のほか、作陶ワークショップ、窯元が丹波焼や陶芸について語るなど独自の取り組みを行う。
好評を博している「トチノキマルシェ」は3―5日午前10時―午後4時に立杭陶の郷(同町上立杭)のお祭り広場で開催。弁当や手作り雑貨、炭火焼あまご、カレー、さつま芋スイーツ、日本酒など10―14店の飲食や物産の店が軒を連ねる。
5日午前10時―午後4時には兵庫陶芸美術館周辺の市道の一部を使い、18軒の窯元が軽トラックの荷台で陶器を販売する「軽トラ市」を開催。7軒の物産・飲食店も出店する。
期間中、無料通信アプリ「LINE」を使ったスタンプラリーを実施。対象施設を巡ってQRコードを読み取ってスタンプを集めると抽選(外れなし)に参加でき、丹波焼のクーポンや同美術館の入場券、こんだ薬師温泉ぬくもりの郷の割引券などが当たる。
この他、若手作家の「グループ窯(よう)」は3、4日、陶の郷で丹波焼の陶片「ガラメン」を使ったワークショップや七輪での焼成体験などを開く。
今年は大阪・関西万博を機にした「ひょうご・フィールドパビリオン」や丹波篠山国際博の事業として「ワークショップin工房」「最古の登窯焼成」などを行うことから、例年と比べてコンパクトな内容となっている。
実行委員長の清水義久さんは、「今年は万博もあり、丹波焼インフォメーションセンターのkamanjyo(かまんじょ)もでき、クリエイティブツーリズムアワードも受賞するなど、丹波篠山や今田に“風”が吹いている。この風にうまく乗り、今まで以上に多くの人に来ていただけるよう、盛り上げていきたい」と話している。
春ものがたりの詳細、期間中に開かれるその他のイベント、窯元の所在地などを掲載した冊子を各窯元や市役所などに置いている。