バラ園管理を終了 有志団体が解散 ほぼ更地に戻す

2025.05.09
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市街地各所のバラ園の世話を長年続け、このほど解散した「かいバラ友の会」=兵庫県丹波市柏原町内で

兵庫県丹波市柏原町の旧町花のバラにちなみ、柏原市街地一帯でバラ園を管理してきた有志グループ「かいバラ友の会」(荻野敦代表、9人)が解散した。解散に伴い、7カ所に造っていたバラ園のうち、JR柏原駅前と欅公園を除き、バラを全て撤去した。丹精込めた世話で毎年きれいな花を咲かせ、開花の時期には町外からも見物客が訪れていたが、高齢化してきたメンバーの後を継ぐ人が見つからなかったという。

荻野代表(78)ら数人が「柏原を“バラの町”にしよう」と、16年ほど前に活動を始め、約12年前に同会を発足。多い時は町外の人も含め20人ほどの会員がいたが、最後は60―80歳代の9人だった。

町外からも見物客が訪れていた本町交差点横のバラ園=兵庫県丹波市柏原町柏原で(2024年5月撮影)

管理してきたバラは、JR柏原駅裏2カ所、本町交差点そば、柏原自治会館など7カ所約1200本。月2回の全体作業、夏と冬の剪定、3―10月は週1回の消毒を行ってきた。8年ほど前からは柏原自治協議会から苗、肥料、消毒剤などに補助金が出たが、作業は全てボランティアだった。

「我流で栽培方法を勉強し、姫路のバラ園にはよく行った」と荻野代表。バラの知識が深まり、友の会主催で、講習会を開くまでになっていた。荻野代表は「何とか作業の時間給を出せるようにしたかったが、難しかった。後継者が見つからず、余力のあるうちに撤収することにした」と残念そうに言い、「JR柏原駅前と欅公園のバラは、できれば今後も残しておきたい」と話していた。

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