一発で水脈到達 人力で井戸掘り 18人が5時間かけ

2025.05.27
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掘り立ての井戸に据えたポンプから出る水に笑顔の眞継さん(左から3人目)=兵庫県丹波市春日町国領で

「まんま楽農園丹波」(兵庫県丹波市春日町国領)で16日、人力で井戸を掘る「井戸結い」イベントがあり、18人が力を合わせて単管パイプを5時間かけて8メートル近く打ち込み、見事一発で水脈にたどり着いた。ポンプでくみ出した水に触れ、達成感を味わった。

農園のビニールハウスのそばで水が使えるように、と井戸を計画。コミュニティビルダーの鈴木昭彦さん(46)=同県三木市=が「西田方式水脈探し井戸堀り」技術を参加者に説明しながら一緒に体を動かした。

 

パイプをT字に組み体重をかけ、回転しながらドリルのように掘る

鉄製のパイプハンマーを1―2人で頭上まで持ち上げては落とす動きを繰り返し、単管パイプを打ち込んだ。1メートル堀り進めるたびにパイプを抜き、長い物に交換。地上から2・5㍍ほどで水がある手応えを感じ、さらに掘り進めた。先端に石が当たり、引き抜いたパイプの先が変形していた。パイプの中に大量の水を送り込み、水をくみ上げる層の泥を除去。手動井戸ポンプを取り付け、レバーを上下させると、薄茶色の水が現れた。

同農園の眞継裕己さん(51)は、「途中、出えへんかなと思った」と苦笑い。「朝から夕方までかかって疲れたけれど、嫌にならない充実感がある」と、力を貸してくれた参加者に感謝していた。

参加者の中には、一つの現場で50ポイント以上掘った人もあった。石が邪魔し、掘りにくい場所があるという。

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