企画展「丹波の青磁」 10人の作家を紹介 25日まで陶芸美術館

2025.05.11
丹波篠山市地域観光

10人の陶芸家の作品を通して、「丹波の青磁」を紹介している展示会場=兵庫県丹波篠山市今田町上立杭で

兵庫県立兵庫陶芸美術館(丹波篠山市今田町上立杭)を拠点に丹波焼の里の魅力を発信している「やきものの里プロデュース倶楽部 陶芸文化プロデューサー」が運営する同館内の「丹波焼の里情報コーナー」で、春の企画展「丹波の青磁」が開かれている。伝統を受け継ぎながら、丹波焼の地で青磁(青瓷)に挑戦している陶芸家10人の作品を紹介している。25日まで。

青磁のエメラルドグリーンが際立つ取っ手が付いた花入や、しのぎの技法を駆使して、器面によどみなく流れる美しい渓流を想起させる模様を描いた壺などが来場者の目を引いている。

平安時代末期に誕生した丹波焼。その周辺では、江戸時代後期に三輪村の明神山の麓に窯を開き、青磁を中心に染付や色絵など、磁器から陶器まで幅広くやきものを焼造した三田焼(三田市)が生産を始めた。やや時期が遅れて、篠山城下では、青磁や白磁、染付、瑠璃釉など、多彩なやきものを生み出した王地山焼が活動を始め、その影響は丹波焼にも伝わった。

月曜休館(祝休日の場合は翌平日)。開館時間は午前10時―午後5時。入場無料。

出品作家は次の皆さん。

初代今村静斎、杉原祥公、大上巧、北村圭泉、松本強、伊藤瑞寶、伊藤岱玲、竹内保史、杉原伸一、児玉玲央奈

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