新緑がまぶしい兵庫県丹波地域の里山では、さまざまな野鳥が子育てに大忙し。民家の庭の茂みの中で子育てをしていたのは「ホオジロ」だ。
ひなに与えるためか、小さなくちばしに納まりきらないほどの〝ごはん〟をくわえた雄が、吸い込まれるように茂みの中へと飛び込む。また、別の場所では、巣作りの真っ最中と思われる雌が、巣材とするコケをくわえる。
全長約17センチでスズメほど。羽色もスズメと似るため、地域によっては「ヤマスズメ」「ヤブスズメ」「ノスズメ」などと呼ばれ、古くから親しまれてきた。九州以北に分布する留鳥。草の種や昆虫などを食べる。
一度の繁殖で4―6個の卵を産み、雌だけが約11日間抱卵する。ひながかえると雌雄で餌を運び、約11日間で巣立つ。
春の繁殖期の雄のさえずりは複雑で、鳥の鳴き声を人間の言葉に例える「聞きなし」では、「一筆啓上仕り候」(いっぴつけいじょうつかまつりそうろう)と表現される。
【丹波新聞鳥部】(※コメント欄より、弊社の活動を命名していただきました)
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