兵庫県丹波地域の自然、廃校、工場などを資産と捉え、コスプレを楽しむ人たちを誘致している株式会社カケルタンバ(同市柏原町北中、土田翔大社長)が、同市内の「FOREST DOOR―旧神楽小学校」で初めてのコスプレイベント「丹コスin旧神楽小学校」を開いた。県内外から約30人のコスプレイヤーや写真愛好家が参加。“学園もの”のアニメなどのキャラクターに扮して、その世界観をつくりあげ、撮影を楽しんでいた。
同社は同県丹波篠山市大山地区内で、森や神社を活用したフォトスタジオ「森のフォトスタジオ~丹波~」を運営している。コスプレイベントは全国で行われているが、都市部が中心。丹波地域でもコスプレを通じた地域の活性化を目指そうとイベント開催を企画。学園ものアニメなどを好むコスプレイヤーのニーズを踏まえ、旧神楽小を活用した同施設を運営するフォレスト・ドア(足立龍男社長)とタッグを組んだ。
参加したコスプレイヤーたちはお気に入りのキャラクターに扮し、教室や体育館、プールなどで、一緒に参加した友人と写真を撮り合ったり、同行した写真愛好家の前でポーズを決めたりして“奇跡の一枚”を狙って撮影を楽しんでいた。
丹波地域から参加した10歳代学生の女性2人は、好きなVチューバーのコスプレで参加。「コスプレはマイナーな存在なのに、地元で開催されることにびっくりしたし、うれしかった」と声を弾ませ、「(旧神楽小は)初めて来たけれど、めっちゃ良い所。良い写真がいっぱい撮れそう」と話していた。
土田社長によると、他の小学校跡や工場などでもイベントができないか、関係者に打診しており、工場はヤンキー系アニメを好むコスプレイヤーのニーズがあるという。「イベントの開催頻度を増やし、いずれは各地で常設のスタジオを展開することにつながれば」と話している。