兵庫県丹波篠山市内で、新緑の木々の間を飛び回る鳥の姿。よく見るとくちばしがまだ黄色い。巣立ったばかりの「ホオジロ」の幼鳥とみられる。
成鳥は全長約17センチ。全体的に褐色だが、顔は黒と白で、名の通り頬が白い。複雑かつ美しいさえずりは、人間の言葉に当てはめる「聞きなし」で、「一筆啓上仕り候」「札幌ラーメン、みそラーメン」などと表現されることもある。
歌舞伎役者のようで、ちょっとかっこいい成鳥と比べて、少し小さな幼鳥はほんわりとした印象で愛らしい。時折、「ピッ」と鳴き声を上げながら飛び交い、いろんなことを勉強している最中のようだ。
冬をへて今や盛んに萌える新緑の中で、元気に与えられたばかりの「生」を叫ぶ幼鳥。大きな大きな自然の中で、すべての命が流れていくことを感じる。
元気に大きくなってね―。
【丹波新聞鳥部】(※コメント欄より、弊社の活動を命名していただきました)
※愛鳥週間に合わせて開催してきた「ササヤマ初夏の鳥まつり」は本記事で終了します。お付き合い頂いた皆さま、誠にありがとうございました。