待望のトンネル貫通 地元住民らに見学会 京都府と青垣つなぐ榎峠

2025.05.23
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貫通した榎峠トンネル内を歩く平野自治会の住民たち=兵庫県丹波市青垣町平野で(提供)

2026年度末の供用開始を目指し、兵庫県丹波土木事務所などが工事を進める国道429号榎峠トンネルが貫通し10日、地元の丹波市青垣町平野自治会(18戸)住民を対象に現地見学会が開かれた。青垣側坑口から京都府との県境まで歩いた。6月8日に県関係者らが集い貫通式典を開く予定。

トンネル全長1092メートルのうち、兵庫県工区が567・5メートル、京都府工区が524・5メートル。兵庫県側は4月末に府県境に到達し、先に掘り始めた京都府側は2月末に掘削を終えていた。

兵庫県、京都府県境

子どもから高齢者まで約30人が参加。ヘルメットをかぶり、坑内を歩いた。「超丹波帯」という2億5000万年以上前の地層を掘削したことなど、工事に関する説明を同事務所職員や工事業者から聞いた。途中、寄せ書きコーナーや、大型建設機械の運転席に子どもが乗せてもらう企画もあった。

住民によると、24時間工事だったため、昼も夜も発破のたびに揺れた。屋内にいると建具が振動で揺れ、より鮮明に揺れを感じたという。

福知山市へ出かけるのに、目の前の同峠より、穴の裏峠(同町東芦田)を通ることが多い70歳代女性は、「ドッカンドッカン、すごかった工事が終わった。早く完成してほしい。1分くらいで福知山に行ける」と、早期開通を待ちわびていた。

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