ササユリ見頃 境内に芳香漂う 観音像の背後で群生

2025.06.13
丹波篠山市地域自然

見頃を迎えた法円寺のササユリ=2025年6月13日午前10時32分、兵庫県丹波篠山市奥県守で

兵庫県丹波篠山市奥県守の法円寺でササユリが見頃を迎えている。13日時点では、急峻な斜面一帯に、白や淡いピンクの大輪と数えきれないほどのつぼみが見て取れ、境内に芳しい香りを漂わせている。同寺の原彰道住職(82)の見立てでは、見頃は20日近くまで続く予想。「どうぞ、自由に見学してください」と話している。

ススキなどが生い茂る草むらに紛れるようにしてササユリが咲き乱れている。うつむき加減に咲いた大輪が風を受け、しなやかに揺れている。

30年ほど前に境内の山裾に祭った観音像の背後の斜面に数本のササユリを確認。獣避けのネットを張り、ササユリを食べるシカやイノシシから守った。

20年ほど前には、行政が深刻化する集落への獣害対策として、林縁部一帯に金網を張り巡らせた。ササユリの保護にも絶大な効果があり、それ以後、どんどん株が増えていったという。

ササユリの保護・増殖には草刈りのタイミングも重要といい、同寺では毎年、3月と8月の盆前に檀家が群生地の草刈りを行っている。

ササユリは、丹波篠山市の市花。花言葉は「上品」「清浄」。

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