丹波の女性陶芸家紹介 「食卓彩る」夏企画 やわらかな雰囲気漂う食器55点

2025.06.18
丹波篠山市地域観光

丹波焼の地で陶芸に挑戦している女性作家12人の作品を紹介している展示会場=兵庫県丹波篠山市今田町上立杭で

兵庫陶芸美術館(兵庫県丹波篠山市今田町上立杭)内の「丹波焼の里情報コーナー」で、夏の企画展「丹波焼と女性作家―食卓を彩る」が開かれている。伝統を受け継ぎながら、丹波焼の地で陶芸に挑戦している女性作家12人の作品55点を紹介している。8月24日まで。同コーナーは、同館を拠点に丹波焼の里の魅力を発信している「やきものの里プロデュース倶楽部 陶芸文化プロデューサー」が運営している。

スリップウェアで模様を描いた七寸皿や、わら灰釉をかけて焼き上げたしのぎの造形が美しいそばちょこなど伝統技法を駆使した作品から、デフォルメされた真っ赤な鯛がぎっしりと描かれた大鉢、花唐草紋のマグカップなど、女性ならではの柔らかな雰囲気が漂う食器の数々が展示され、来場者を楽しませている。

日本の窯業界では、女性は土作りや運搬などの重労働は任せられるが、窯場に入ることは許されない時代があったという。しかし近年、女性陶芸家集団「女流陶芸」や、NHK連続テレビ小説「スカーレット」などで女性陶芸家が注目され、女性ならではの感性が好まれる風潮になっていることから、同展を企画した。

月曜休館(祝・休日の場合は翌平日)。午前10時―午後5時。入場無料。

出品作家は次の皆さん。

市野茂子、清水久美子、市野公子、音喜多美歩、西端春奈、市野ちさと、大上伊代、石井桃子、市野麻由子、西岡英里奈、大上恵、熊谷維斗

関連記事