日本酒の出来栄えを評価する「全国新酒鑑評会」(酒類総合研究所など主催)で、兵庫県丹波市の西山酒造場(西山周三社長)の大吟醸酒が、3年ぶりの金賞に輝いた。華やかな香りと深い味わい、雑味のない仕上がりで、杜氏の八島公玲さん(53)は、「どの酒蔵も技術を上げる中で、金賞を取れたのはうれしい。社員の思いが実を結んだ」と喜んでいる。
全国の酒蔵から809点の出品があり、うち202点が金賞に輝いた。八島さんが杜氏に就任した2003年以降では、9回目の金賞。
県産の酒米、山田錦を使用。出来、不出来が苦みや渋みにつながる、こうじ作りに気を配ったという。猛暑だった昨年の酒米が硬く、米に水を吸わせる吸水率の設定に苦心した。
「パーフェクトな出来とは思っていない」と語る八島さん。「改善を重ね、今後も金賞を頂けるような酒を造りたい」と話している。
「小鼓 鼓春楽」の商品名で販売している。720ミリリットル3850円(税込)、1800ミリリットル6600円(同)。