昨年、兵庫県丹波篠山市内で偶然出会った「白スズメ」。2月には越冬に成功した様子を撮影し、多くの反響が寄せられた。新緑萌える初夏、また会いに行ってみると―。
眼球が黒いことから、色素が抜けるアルビノではなく、突然変異による「白化個体」。これまで電柱のパイプの中で普通のスズメと寄り添ったり、2月にはパイプに枯れ草などを運び込むなど、巣作りに励んでいる姿が見られた。
3カ月ぶりに見に行くと、電線に白スズメ。しかも、くちばしにはあふれんばかりの〝ごはん〟をくわえている。すぐにパイプの中に飛び込み、普通のスズメと交互に出入りしながら、どんどん〝ごはん〟を運び込んでいる。
この行動は、ヒナへの給餌―。思わず、「生まれたん!?」と、驚きと喜びが入り混じった声が漏れた。すっかり子育てに大忙しの夫婦になっている。
生まれたばかりなのか、ヒナの姿はまだ確認できない。その姿は白いのか、普通なのか、少し気になるところではあるが、どちらであっても元気に育ってくれたらと願う。
邪魔をしてはいけないので、すぐに現場をあとにする。最後に一度だけ振り返り、「子育てファイト」とエールを送っておいた。
【丹波新聞鳥部】(※コメント欄より、弊社の活動を命名していただきました)