「たんば恐竜博物館」 12日にリニューアル開館へ 展示数倍増、地質・化石テーマに

2025.07.05
丹波市地域地域歴史注目自然観光

12日にリニューアルオープンする「たんば恐竜博物館」=兵庫県丹波市山南町谷川で

改修工事を進めていた兵庫県丹波市山南町の「たんば恐竜博物館」(旧丹波竜化石工房)が12日、リニューアルオープンする。化石の標本展示数は約150点から300点ほどに倍増し、地域の地質と化石をテーマに5つのゾーンで構成。丹波竜「タンバティタニス」が発見された篠山層群の地層を高さ3メートルの壁面に再現したほか、「大地の成り立ち」や「生命の進化」などをテーマにした展示を行う。同日午前10時から記念式典を開いた後、入場者を受け入れる。同日に限り入館料は無料。

施設面積は670平方メートルから1000平方メートルに拡張。丹波竜化石工房から名称変更するが、「ちーたんの館」の愛称は継続する。展示内容は、県立人と自然の博物館と、岡山理科大学が監修した。工事の契約金額は4億4550万円。

玄関を入ると、「丹波竜の世界へ」をテーマとした展示からスタート。壁を突き抜けた丹波竜の巨大モニュメントが来館者を出迎える。

「丹波3億年の旅」と題したコーナーでは、市内6地域の特色ある岩石や地質を展示するほか、地層や岩石の出来方を紹介する。市は「従来は篠山層群で発見された化石にフォーカスした展示が多かったが、地質や岩石に関する展示をすることで、学校教育に生かしてもらい、地域住民にも楽しんでほしい」と期待する。

従来から展示している丹波竜の全身骨格(レプリカ)を中心とする「丹波のキセキ」コーナーでは、篠山層群で発見された恐竜の卵化石、獣脚類や角竜類、爬虫類などの化石を並べる。「生命のあゆみ」コーナーは、生命が誕生してから今を生きる動物までの進化をたどる展示。篠山層群で新属新種の角竜類「ササヤマグノームス」が発見されたことを受け、とりわけ角竜類の進化について紹介している。

また、従来はなかった、学習・交流スペースを設置。「未来への軌跡」と題し、恐竜に関する図鑑や専門書を数百冊置き、自由に閲覧できる。

入館料は大人300円、小中学生100円。午前10時―午後5時。月曜休館(祝日の場合は翌平日が休館)。7月15日―8月31日までは無休。

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