「ギョギョシ、ギョギョシ」―。兵庫県丹波篠山市内に特徴的なさえずりが響き渡る。夏鳥の「オオヨシキリ」だ。
全長18.5センチで、全体的に淡い褐色。熱帯地域で越冬し、日本には夏鳥として飛来する。名の通り、植物のヨシを束ねて巣を作る。
さえずりを漢字にした別名「行々子」は夏の季語。俳人・小林一茶も「行々子 口から先に生まれたか」と詠んだ。
オスのギョギョシはとにかく大音量で、なわばりを主張したり、求愛の意味が込められている。ちなみに一夫多妻だそう。
記者にとっては暑い夏のシンボル。炎天下の中、一心不乱に「ギョギョシ、ギョギョシ、ケレケレケレ」とさえずるオオヨシキリを撮影していると、こちらも、「あっつー、あっつー」と連呼してしまう。ふしぎなユニゾンに妙な連帯感が生まれた。
【丹波新聞鳥部】(※コメント欄より、弊社の活動を命名していただきました)