煮出さず、水やお湯で抽出する「赤ちゃん番茶」=兵庫県丹波市春日町中山で
有機・天日干しでまろやか
「生まれた娘に、安心して飲ませられるお茶を作りたい」―。38年前、徳寿園3代目の細見徳彦社長(64)が、全国的にもまだ珍しかった農薬、化学肥料、除草剤などを一切使わない有機栽培に挑戦し、売り出したのが「赤ちゃん番茶」だ。愛好家らを通じて全国に広がり、会社の看板商品に。4代目の伊吹さん(28)が昨年、ドイツで開かれたオーガニック食品見本市「BIOFACH(ビオファ)」に初出展し、春日生まれの有機番茶が海を越えた。
約2ヘクタールの茶園で栽培しているのは、やぶきた種と、樹齢100年を超える古木の在来種。天日干しで、1日ゆっくりと乾燥させた茶葉は、“お日さんの力”でまろやかな味になる。香ばしく焙じて、カフェイン量を抑えた「赤ちゃん番茶」ができ上がる。煮出さず、お湯や水で抽出し、「夏は冷やしてがぶがぶ飲んでほしい」と細見社長。
10年ほど前から有機JAS認証も取得。木炭の生産過程で出る木酢液と炭の粉を茶畑にまき、地力を高めている。有機栽培は除草も手作業で行うため、労力がかかるのが課題だが、細見社長は「規模を大きくして全国の人に飲んでもらいたい」と話している。
ティーバッグ25個入り1026円。
赤ちゃん番茶
徳寿園
兵庫県丹波市春日町中山1273
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たんば商業協同組合