カメでっかいゾウ ゾウガメの「ジャニア」 放し飼いの「楽園」に移住

2025.10.25
丹波市地域地域注目自然

ペットのアルダブラゾウガメ「ジャニア」(左)、アカアシガメ(右)と鶴田さん=兵庫県丹波市山南町和田で

このカメ、でっかいゾウ―。世界で2番目に大きいリクガメとされる「アルダブラゾウガメ」3匹が、兵庫県丹波市山南町和田の庭先でゆったりと暮らしている。ほかにアカアシガメ2匹もおり、まるで「リクガメの楽園」だ。

飼い主は鶴田直樹さん(36)。昨年6月に、ゾウガメを放し飼いできる庭のある環境を求めて同県宝塚市から移住してきた。

ペットのゾウガメの名は「ジャニア」(性別不明)。甲羅の大きさ(甲長)は約60センチ、体重は約50キロある。

飼い始めた18年前は、甲長20センチ弱で、水槽ケースの中で育てていた。水槽に収まりきらないサイズになると、アパートの一室を「カメの部屋」にして育てたという。

鶴田家には現在、飼育仲間から「しばらく預かってほしい」と頼まれたゾウガメ2匹も滞在中。甲長約50センチの「ポチ」と「ヒトミ」だ。「同じゾウガメでも性格はいろいろ」と鶴田さん。「ジャニアは怖がりで近づくと逃げる。ヒトミは甲羅をなでると伸び上がるので、触れ合い向きかも」と言う。

食べ物は植物が中心で、肉も食べる雑食性。カメ用の餌も食べている。クワの葉が好物で、木を実家から移植した。好きなサボテンやバナナの葉も植えたが、「全部食べられてしまった」。草は好きな種類は食べるという。ヤマゴボウは毒があるため、見かけたら抜く。

夏場は熱中症予防に日陰を用意。一方、寒さに弱いため、倉庫内に廃材で約2メートル四方の小屋を自作。床と天井にヒーターを付け、寒さをしのげるようにしている。

「気軽には飼えないほどの大きさが一番の魅力」と鶴田さん。「恐竜もこうだったのでは、というような、ざらざらとした肌の質感もかっこいい。ロマンを感じる」と話している。

【アルダブラゾウガメ】 最大甲長は雄が120センチ以上、雌が90センチほど。リクガメでは、ガラバゴスゾウガメに次いで大きいとされる。寿命は150年ほど。インド洋上のアルダブラ環礁などに生息している。

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