生徒の命守れ 高校職員らが心肺蘇生講習 「心構えも身につけて」

2021.07.08
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人形を相手に心肺蘇生法の胸骨圧迫を体験する教職員=兵庫県丹波市柏原町東奥で

熱中症など暑さによる体調の異変に警戒が必要な夏本番を前に、兵庫県丹波市にある柏原高校で、全教職員(56人)を対象とした心肺蘇生法講習会が開かれた。職員らは心臓マッサージやAED(自動体外式除細動器)の操作方法などを体験。突然の生徒の異変に対し、適切な対応ができる技術と心構えを学んだ。

講師を務めた市消防本部の門内渉さんは、「心臓が止まると15秒以内に意識が消失し、3―4分以上その状態が続くと脳の機能回復は困難となる。消防本部から高校までは7―8分かかる。救命の可能性は10%以下となるので、心肺蘇生法の開始は一刻を争う」と説明した。

教職員らは人形を相手に心肺蘇生法を体験。肘をまっすぐに伸ばし、組んだ両手を人形の胸の真ん中に置くと、1分間に100―120回という速いペースで力強く、胸骨圧迫を行った。

保健部長の遠藤郁男教諭(58)は、「技術の習得だけでなく、緊急時には、人任せにするのではなく、自分自身が対応するのだ、という心構えも身につけてもらえたのでは」と話していた。

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