パパイヤ、黒豆、パパイヤ、黒豆…。兵庫県丹波篠山市垣屋の農事組合法人・なちゅらるはーもにー(湊友加代表)は今年、約30アールの畑にパパイヤと黒豆をひと畝ごと交互に栽培。ジャングルの中で黒豆が育っているような、目を引く光景が広がっている。パパイヤの葉を害虫が嫌うことを知っていた同法人の高橋昇さん(70)が、「枝豆シーズンになれば、面白い光景が見られるのでは」と、防虫効果を期待しつつ、遊び心で始めた。湊代表は、「今年はさや付きもよい。パパイヤ効果かな」と話している。
同法人は、無農薬で黒豆を育てており、3年前からはマルチ栽培に取り組んでいる。
長年、農業に従事してきた高橋さん。今年初めてパパイヤを植えた。「年もとったし、これまでできなかったこと、好きなことをしてみようと思って」と笑う。黒豆と一緒に植えた畑には高さ2・5メートルほどのパパイヤが約300本並ぶ。この畑とは別にハウスでも育てており、計1000本を種から育てた。台風の影響で何本か倒れたりはしたが、順調に育ち、大人の顔ほどある大きな実をつけている。
秋の黒豆シーズンになると、尼崎や高槻などから黒豆刈りを楽しむ観光客を受け入れており、今年は黒豆でも、パパイヤでも、好きな方を収穫してもらう。「さてさて、どっちが人気かな」と高橋さん。「面白いなと思って、パパイヤをつくる人が増えれば、新たな特産になり、地域おこしにもなるかも」と話している。
黒枝豆は25日ごろまで、パパイヤは11月中旬まで。