仲良し 白化個体の「白スズメ」 普通のスズメと”ぴったり”寄り添い

2024.10.19
注目

 

白スズメとぴったり寄り添う普通のスズメは、なんとも「仲良し」。平和な光景が目の前にある=2024年10月18日午前10時32分、兵庫県丹波篠山市内で

兵庫県丹波篠山市内で空を横切った鳥の姿に、「えっ」と声が出た。距離を保ち、望遠レンズをのぞき込む。そこにいたのは白いスズメだ。

眼球が黒いことから、色素が抜ける「アルビノ」ではなく、突然変異による「白化個体」とみられる。羽の一部は普通のスズメと同じ色をしている。

電柱のパイプをねぐらにしているよう。見とれていると普通のスズメが飛来。2羽でパイプの中に入ったかと思うと、ひょこっと一緒に顔を出した。

「すごい」と声が漏れる。普通、白い個体はいじめられたり、他の鳥に追い掛け回されることがあると聞くのに、この2羽はどう見ても「仲良し」だ。

ぴたりと寄り添ってみたり、それぞれ違う方向を見張るような仕草を見せたり。協力して生活を送っていることがありありと感じられる。

きょうだいなのか親子なのか、定かではない。ただ近くの人によると、以前から2、3羽の白スズメを見ていると

一緒に目を細める白スズメと普通のスズメ。ぬいぐるみのような愛らしさ=2024年10月18日午前10時35分、兵庫県丹波篠山市内で

いい、「何世代かいるのでは」とのこと。事実だとすれば白い遺伝子が紡がれているのかもしれない。

争いが絶えない人の世。目の前の光景に、互いを認め合う大切さを思わずにはいられない。ふいに「ありがとう」という言葉が口を突いて出た。どうか元気で―。

【丹波新聞鳥部】(※コメント欄より、弊社の活動を命名していただきました)

 

 

 

 

 

羽の一部が普通のスズメと同じ色をしている

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