篠山市東新町の民家で昨年10月から始まった 「手創 (てづく) り市」 を主催するグループの代表。 県内をはじめ関西地方一円からさまざまなジャンルのプロ作家が参加する手創り市を毎月11日に催してきた。 丸1年を迎え、 出品作家も増えてきたため、 今月から会場を河原町の鳳凰会館に移し、 これまで以上の作品を展示販売する。 さらに今月は、 味まつりに協賛し12日から14日までの3日間催す。
「5年ほど前から仲間と一緒にちりめん細工をやっていますが、 篠山では、 作品を発表する場が限られています。 創作を通して知り合ったほかの仲間からも同じ声を聞いたので、 発表の場を求めて手創り市を始めました。 和服を使った小物や陶器、 トールペイント、 木工品、 ガラス工芸など、 いろんな作品を展示販売しています」
「1回につき6、 70人ほどのお客さんが来られます。 私はその日は、 作家やお客さんにお茶を出したりして世話役に徹しています。 舞鶴や滋賀県など、 あちこちのクラフトフェスティバルをのぞいて、 出品してもらえそうな作家を探したり、 手作りのチラシを三田市や氷上郡に配ったりと、 自分の作品をつくる余裕もない状態です」
「手創り市には、 出品作家もやって来ます。 作品を並べるだけでなく、 作家がお客さんに作り方などを説明しています。 作家とふれあえるのが手創り市の良さですね。 でも、 今までの会場は作家の人数にして23人が限界。 出品できるときを待っている作家もおられるので、 会場を移すことにしました」
「新しい会場では30人ほどの作家が参加できますし、 講習会を開くこともできます。 12日からの3日間とも、 ちりめん細工の講習を予定しています。 ぜひとも多くの人に来てほしいですね。 それに今後、 篠山の作家も出品してほしい」
中道さんが代表をつとめるグループの名前は 「遊悠人 (ゆうゆうじん) ・倶楽部」。 のんびり優雅に遊ぶ人になりたい、 との願いから名づけられた。 会場を移し、 心機一転して再スタートする手創り市は、 気楽に、 身近に芸術にふれられる場としてますます充実するに違いない。 篠山市藤ノ木。 46歳。 (Y)