国土交通省道路局 高度道路交通システム推進室課長補佐 河南 正幸 (かんなん まさゆき) さん

2004.02.29
たんばのひと

道路公団改革に従事
国土交通省道路局 高度道路交通システム推進室課長補佐
河南 正幸 (かんなん まさゆき) さん (東京都在住)
 
1967年 (昭和42年) 春日町生まれ。 柏原高校、 名古屋大学工学部卒業、 同修士課程修了後、 91年建設省 (現国土交通省) 入省。 建設省在高知県中村工事事務所、 本省河川局防災課、 道路局有料道路課を経て、 在トルコ日本大使館。 2003年より現職。
 
 小泉政権による構造改革の目玉のひとつに道路公団の民営化があるが、 2年余り前、 河南さんは、 道路関係4公団民営化推進委員会を立ち上げる準備室要員として発令を受けた。 以来、 民営化の仕事に深く関わっている。
 従来の有料道路施策に携わってきたものとして、 変革への抵抗感は 「ありません。 これまでも時代に応じて見直しをしてきましたが、 制度が古くなったので抜本的に改革する丁度いい時機に来た」 と肯定的に捉えている。 しかし、 政府与党協議会で委員会の意見書が尊重されなかったとして、 抗議の辞任をした委員たちには疑問を感じている。 「自分の目指すものが実現できなかったから辞任するというのはどうかと思う」 と手厳しい。
 また、 作家の猪瀬委員の 「不可でなければ可」 などの発言にあるように、 改革にはある程度、 妥協はやむをえないかとの問いには 「誰に対する妥協でしょうか。 今回の決定は国民のためによい結末だったと認識しています」
 現在は民営化推進委員会事務局で、 民営化に向け決定された事柄の実現のため、 枠組みや法案作成に取り組んでいる。 「一貫してこれに関わってきたものが事務局には私以外にいないので、 外部から説明を求められることが多く、 毎晩終電後にタクシーで帰宅」 という分刻みの生活だ。それでも「自分の仕事が国政に反映されるという、 やりがいのあるポストにいて成果が見られる」 ことに充実感があるという。
 1998年から3年間、 外務省へ出向してトルコに二等書記官として赴任。 多くの国の外交官たちと触れ合い、 発想や文化的な違いを学べていい勉強になったという。
  「国内もあちこち視察に行きましたが、 丹波は住みよいところで、 潜在的な能力があると思います」。

(上 高子)

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