丹波市山南町上滝で20日、 大型草食恐竜化石の第2次発掘が始まった。 恐竜化石含有層 (泥岩) の上にある砂・れき岩の層を、 来年1月上旬までかけて除去する。
午前10時半、 作業がスタート。 2次発掘対象地の岩盤を、 重機が砕き始めた。 今回の発掘では、 恐竜化石含有層以外の泥岩地層でも、 足跡などの化石を探すため、 当初の作業は一つずつ、 地層を剥いでいくようなかたちで進める。 作業に立ち会った、 県立人と自然の博物館 (三田市) の三枝春生研究員らは、 砕けた岩盤をハンマーで叩くなどして、 泥岩層と砂・れき岩層の剥がれやすさなどを調べていた。
三枝研究員は現地での会見で、 「足跡の化石が見つかれば、 現場の生態を知る手がかりになる。 年内は地味な作業だが、 丁寧にやっていきたい」 と説明。 順調に進めば1月上旬からの着手となる、 恐竜化石含有層の調査については、 「骨盤や後ろ足の骨が見つかることを期待したい。 それらが出れば、 他の恐竜との比較や、 系統樹 (進化の道筋を示すもの) での位置づけがはっきりしてくる」 と話した。