丹波市山南町上滝の恐竜化石発掘現場で18日、 獣脚類の肉食恐竜のものとみられる歯の化石 (長さ約3・5センチ、 幅約1・5センチ) が見つかった。 県立人と自然の博物館が同日、 現場で発表した。 第1次発掘とあわせて、 獣脚類の歯の化石が10数本見つかっているが、 「今回が一番保存状態が良い」 (三枝春生・同博物館研究員) といい、 「第2次発掘にとって幸先の良いスタート」 と話している。
大型草食恐竜の化石がある層の約20―30センチ上部の泥岩から、 ボランティアの村上喜利さん (77) =山南町青田=が見つけた。 村上さんは 「巡り合わせが良かった。 みんなの励みになる」 と喜んだ。
作業は11日から6日間行い、 発掘対象地 (25平方メートル) の約3分の1を、 約50センチ掘り下げた。 大型草食恐竜の化石が埋まっている部分まで約10センチに迫っており、 作業が順調に進めば約1週間で化石近くに到達するという。
17日から、 部位不明の骨片が複数見つかっており、 三枝研究員は 「第1次発掘の時も、 大きな骨の上部に小さい骨が散らばっていた。 感触は非常に良い」 と期待を寄せていた。