丹波市山南町上滝の大型草食恐竜の第2次発掘で、 県立人と自然の博物館 (三田市) は24日、 腰の一部の骨とみられる化石が確認されたと発表した。 同日、 山南住民センター (山南町谷川) 内の恐竜化石工房で定例会見を開き、 明らかにした。
地表に、 幅15センチ、 長さ50センチの長方形の部分が露出したという。 同博物館の三枝春生研究員は、 「座骨か恥骨の一部ではないかと考えている」 と説明した。 詳細な形状ついては、 今後、 作業が進展すれば明らかになってくる見通し。
一方で、 雪などによる天候不順が続いたため、 発掘が思うように進んでいないことを説明。 18日からの1週間で作業できたのは 「3―4日ほど」 で、 24日も朝から雪が続いたため、 作業できなかったという。 ただ、 「骨が埋まっている個所の見当が付いていることと、 (第1次発掘を経験していて) ボランティアが作業に慣れているため、 天候が良ければ遅れは取り戻せる」 との見通しを示した。
また、 第1次発掘で見つかった尾椎 (びつい) の先に埋まっていると考えられている背骨の化石については、 含有層の上部に散らばっている骨片が大量にあるため、 「骨片ごとプラスタージャケットで包んで、 岩の中にある状態まま運び出すことになるだろう」 とし、 地表に露出させない可能性が高いという。