「恐竜を活かしたまちづくり計画策定委員会」 (委員長=中瀬勲・県立人と自然の博物副館長) は19日、 氷上保健センター (丹波市氷上町常楽) で最終会合を開き、 同計画の骨子を固めた。 ▽計画の前提▽恐竜を活かしたまちづくりに関わる状況整理▽計画の理念と方向▽推進のために▽戦略プロジェクト―の5章で構成。 戦略プロジェクトには、 事業展開によって目指す数値目標も盛り込まれた。
計画期間は、 2017年までの10年間。 長期的な方向性と共に、 短期に取り組む実施計画も盛り込んだ。 第4章 「推進のために」 では、 実施主体の全体イメージを盛り込み、 早期に 「市民主導・行政支援型」 への移行を進める方針を示している。
第5章 「戦略プロジェクト」 では、 5つのプロジェクトを盛り込んだ。 地域づくりの方向を示したプロジェクトでは、 短期事業として旧上久下水力発電所の保存や、 拠点施設、 発掘現場周辺公園などの整備のほか、 まちづくり活動計画の策定などをあげた。 これらにより、 17年の発掘現場の来場者数を8万人として、 昨年の4万人からの倍増を目指すという数値目標が示された。
自然教育と関連させたプロジェクトでは、 中長期事業として、 自主運営組織の育成などに携わる 「丹波竜市民研究所 (仮称)」 の設置が盛り込まれた。 ツーリズムとの関連プロジェクトでは、 短期事業として化石発掘現場を含むツアープログラムの開発や、 恐竜のイラストを描いたラッピング電車の運行などを提示。 広報計画についてのプロジェクトでは、 短期事業として市民の参画と共働による、 外国語によるホームページ作成を盛り込んだ。
各プロジェクトの数値目標については、 会合で 「設定が低いのでは」 という意見が出たため、 最終調整で上方修正される方向。 固まった計画は、 29日に開催される 「恐竜を活かしたまちづくり協議会」 で報告される。