丹波市山南町上滝で見つかった大型草食恐竜化石の模型製作が21日、 「恐竜化石工房」 (山南町谷川、 山南住民センター内) で始まった。 出土状況を伝えるため、 化石を周囲の泥岩と一緒に模型化する 「産状模型」 を作る。 専門業者が訪れ、 第1次発掘で掘り出した、 尾の骨が含まれている1トンの泥岩にシリコン樹脂を塗る作業などを行った。
模型化するのは、 幅1・3メートル、 奥行き1メートルの泥岩。 握りこぶし大の 「尾椎」 や長さ20ー30センチの 「血道弓」 などがむき出しになっている。
文化財や化石の模型化を多数手がけている、 「京都科学」 (京都市) の社員が作業。 化石に極薄のすず箔を張り、 周囲の岩にはパラロイド溶液を塗布。 その上に型をとるためのシリコン樹脂を塗った。 今週半ばまで、 シリコン樹脂やポリエステル樹脂を重ね、 型を補強する作業を行う予定。
同社工芸部の西田均・製作課主任は 「こんなに大きな化石を扱う機会は少ないので、 作業できて光栄」 と話していた。
完成した産状模型は、 5月に開かれるフォーラムで一般公開される。