丹波竜のPR素材や学習教材としての活用をめざして、 丹波市が、 恐竜模型製作の第一人者、 荒木一成さん (47、 京都府八幡市) に製作を依頼していた 「丹波竜2007年版模型」 が完成した。 10日、 市が荒木さんとともに発表した。 全長10数メートルと想定される丹波竜の 「10分の1スケール」 (全長約110センチ・高さ約25センチ) と、 「20分の1スケール」 (約50センチ・約13センチ)。 5月3―5日に山南住民センター (山南町谷川) で開かれる、 「丹波竜フェスティバル2008」 で公開される。
三枝春生・県立人と自然の博物館研究員が監修。 1次・2次発掘の成果から想像される丹波竜の姿を、 荒木さんが紙粘土の一種を使い手作業で模型化した。 全体復元には資料がまだ少ないため、 「最大公約数をイメージした」 (荒木さん)。 地域的に近い中国系のティタノサウルス形類の恐竜の特徴を参考に、 首は長く、 尾は短くなっている。
荒木さんは、 1980年代から恐竜模型に取り組み、 世界的模型メーカー 「海洋堂」 の恐竜原型を手がけたこともある第一人者。 福井県立恐竜博物館 (勝山市) や国立科学博物館 (東京都) など、 各地の博物館に恐竜模型を納めている。 会見では、 「近くの丹波で恐竜が見つかり、 ニュースに一喜一憂していた。 すごく光栄な仕事を頂いた」 と話し、 「化石からでは想像しにくい生きた姿を、 子どもさんに想像していただければ」 とほほ笑んだ。