味間小学校の前身、 「修徳尋常高等小学校」 の校舎に使用されていた鬼瓦が、 再利用校舎の購入元である京都市へ80年ぶりに里帰りし、 京都市学校歴史博物館 (下京区) で展示されている。 同尋常小学校は、 1928年 (昭和3)、 京都市下京区にあった 「修徳小学校」 の校舎を購入して篠山へ移築したという歴史があり、 関係者らは 「昔の学校がリサイクルされていたことが分かる珍しい資料」 と話している。
このほど、 同博物館の中川太久治事務局長らが味間小学校を訪問し、 同校のショーケースに保管されていた鬼瓦と説明板などを借りた。 鬼瓦は、 幅72センチ、 高さ40センチ、 厚み15センチ、 重さ約19キロで 「修徳」 と記されている。
昨年、 京都市内で開かれた篠山鳳鳴高校OB会で、 篠山市出身の映画監督・西垣吉春さん (京都市) が校舎移転の話を耳にし、 京都市の関係者に伝えたのがきっかけとなり、 里帰りが実現した。
丹南町史によると、 修徳小は、 28年、 味間小と吹小が合併し誕生。 学校名をどうするかでもめたため、 「修徳」 の名前をそのまま転用した。 当時2900円で購入した修徳小校舎は表校舎に使用。 裏校舎と講堂は大阪市内の2小学校からそれぞれ購入した。 柱、 瓦から壁土まで運んで組み立て直したとある。 校舎のリサイクルは、 建築費節約のために当時は一般的に行なわれていたようだという。