県は7月1日を調査時点とする県内943地点の地価調査の概況をまとめた。 丹波地域は、 住宅地がマイナス2・3%、 商業地がマイナス3・8%と下落傾向が続いている。 丹波地域の不動産業者は 「発表された数字以上に落ち込んでいるように思う。 上昇の気配はみられない」 と話している。
住宅地は県全体で、 変動率が0・1%と昨年に続き2年連続で上昇したが、 上昇幅は昨年の0・8%に比べて縮小した。 阪神南地域は4・4%アップしているものの、 神戸・阪神地域以外では下落している。 丹波地域の変動率は、 昨年のマイナス2・8%からやや改善したが、 淡路 (マイナス3・8%) に続いて下落幅が大きい。
商業地は県全体でマイナス0・7%。 昨年の上昇 (0・3%) から今年は下落に転じた。 丹波地域の変動率は昨年のマイナス5・0%に比べて改善しているものの、 県内で最大の下げ幅となっている。 県内の下落率上位の10地点のなかに、 「篠山市二階町」 (3位)、 「丹波市春日町野村」 (5位)、 「篠山市吹新」 (6位) があがっている。
丹波市内の不動産業者は 「今後も地価が下がる見込みなので、 業者は手持ちの物件を安くても早く売りたいという心理が働いている。 また、 丹波地域の商業地は、 立地のいい所はほとんどなくなっており、 売買が沈滞化している」 と話す。
篠山市内の業者は 「これ以上、 下がらないところまで下がっている感じだ。 売り手はこんな安価で売りたくないし、 買い手はさらに安くなることを期待して買い控えており、 土地の売買が停滞している」 と言い、 「売買が活発化するためにも人口増の施策が望まれる」 と訴えている。