激戦の丹波市議選 終盤へ

2008.11.13
ニュース

 任期満了に伴う丹波市長、 同市会議員選挙 (定数24) が9日告示され、 市長選挙には現職の辻重五郎氏 (69) =氷上町中=以外に届け出はなく、 無投票再選が決まった。 告示前の7日、 新人の芦田徳幸氏 (55) =氷上町御油=が立候補を表明したが、 近親者に不幸があり、 8日に立候補を断念した。 また、 市会議員選挙には30人が立候補し、 激戦を展開。 終盤戦を迎え、 票の奪い合いが激化している。 投開票は16日。
 30人が出馬している市議選は、 候補者が路上に立つ 「辻立ち」 や選挙カーでの呼びかけ、 集落での個人演説会など声をからして火花を散らしている。
 44人が立候補し投票率78・59%だった前回選挙では、 900票で当選圏内に入ったが、 定数が6削減され、 24となったことで、 当選ラインは、 前回よりも上昇するとみられる。 1100―1600票と陣営によって見方にばらつきがあるが、 「1300―1400票をとれば安全」 とみる陣営が多い。
 しかし、 市長選が無投票となったことで、 投票率は下がるとみる陣営が大勢を占め、 「投票率いかんではラインも変動するため、 予測しきれない」 との声もある。
 また、 突出して票を獲得する候補者は少ないとみられ、 各陣営とも混戦を予想。 地盤となる地域だけでは、 安全ラインに到達することが難しいという候補者は、 知人や友人を頼って、 地盤外の地域へと活動エリアを広げている。
 ある現職陣営は、 「新人がどこまで票を伸ばすか把握できず、 自分の票も読み切れない」 と困惑気味。 「前回選挙より票を上積みしなくてはならないためきつい」 と漏らす陣営もあり、 現職ならではのプレッシャーも垣間見える。
 一方の新人陣営は、 「後援会組織など、 準備をしている間に、 現職陣営に地元に入り込まれている」 「選挙戦のすべてが初めてなので、 情勢分析などわからないことが多い」 と、 こちらも厳しい情勢を吐露する。
 選挙戦も終盤を迎え、 地元を重点的に回るムラ型の様相を強めつつ、 外部での票を取り合う形は、 選挙最終日まで続くとみられる。

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