世界的な金融危機と景気後退の深刻化を受け、 麻生太郎首相が10月30日、 衆院解散・総選挙を当面見送る意向を表明。 丹波地域を含む兵庫5区から出馬を予定している2人に話を聞いた。
自民党現職の谷公一氏は、 「民主政治のあり方として解散すべきというのもわかるし、 今の経済状況が大変厳しく、 しかも日本だけの問題ではないことも事実だが、 解散は総理が決めること。 自分たちの党が選んだ総理を団結して支えていくのは当然で、 総理の意思を尊重したい」 と話す。
10月5日には豊岡市で、 選挙公示後に選挙事務所となる事務所の開所式を開催。 陣営は、 来たる総選挙に向け 「しゅくしゅくと準備を進める」 と話す。 谷氏は解散を 「春以降」 とみる。 「経済対策、 景気優先と言っている以上、 追加補正、 新年度予算を成立させ、 経済対策のテコ入れが最優先されるべきで、 1月選挙では逆に景気に水をさすことにならないか」 と話す。
民主党の前職、 梶原康弘氏は、 11月30日の投開票の想定で準備を進めてきた。 「事務所開設の費用がかかってくるのは確かだが、 それよりも国民の生活が大変な時期。 一刻も早く、 解散、 総選挙で国民の信を問うべきだ」 と麻生首相を批判した。
10月初旬には篠山市内のスーパーそばに事務所を開設。 丹波、 三田市にも事務所を開いたほか、 豊岡市の後援会事務所も拡張した。 「解散総選挙はそんなに先にはならないだろう。 解散は年末年始くらいでは」 と想定し、 精力的に街頭演説を行う。 11月8日に篠山市で参議院議員、 松岡徹氏を、 同13日には、 三田市で岡田克也・党副代表を招いて講演会を開くなど、 着々と準備を進める。