全国的な不況が伝えられるなか、 丹波の雇用情勢も厳しさを増していることが、 柏原公共職業安定所の調べで分かった。 4―10月期の求職者数は、 対前年同期比で11・2%増える一方、 求人は16・5%減っており、 不景気を色濃く反映している。
同所管内の有効求人倍率は、今年4月以降、県平均を下回った。 10月は0・69と県平均の0・74、 全国の0・80を下回っている。 前年10月は1・04で県平均の0・95、 全国の1・02を上回っており、 1年で0・35ポイント悪化と、 急速に雇用が冷え込んでいる。
4―10月期で、 パートを除く常用求職の離職理由を見ると 「事業主都合」 が7・8ポイント増え、 「自己都合」 が5・4ポイント減少。 事業主が、 人員整理を行っているようすがうかがえる。
求人は、 今年に入って、 2月を除く毎月、 対前年同月より減っており、 10月では23・4%減となっている。 減少が1ケタなのは7月のみで、 ほかの月は、 10%以上減っている。
特に、 丹波市内の新規求人数の減少がここ数カ月顕著で、 10月では丹波市239に対し篠山市351と逆転。 篠山市の10月の求人が対前年同月比で4・6%しか減っていないのに対し、 丹波市は40・5%と大きく減らしている。 業種による偏在は見られず、 どの業種も雇用を控えている。
求職者数の対前年同期比は、 県全体ではプラスマイナスゼロだが、 丹波は求職者が増えており、 先行きの不透明感からか、 仕事をしながら次の職場を探す在職求職者が3・5ポイント増えている。
同安定所の紹介は、 4―10月期で18・8%増え、 就職に結びついた件数も8%増加している。