新型インフルエンザの感染拡大を受け、 丹波地域にも経済的打撃があらわれている。 団体旅行など、 年間を通して書き入れ時の旅行会社では、 すでに1000万円を超える損失が出ており、 売り上げへの直撃は必至。 旅館などの宿泊施設でも予約のキャンセルが相次ぎ、 温泉施設でも客数が減少。 関係者らは、 「ただでさえ不況で売り上げが落ちている。 一刻も早く収束してほしい」 と願うほかない状況のようだ。
丹波市内の旅行会社によると、 学校の休校が決まった18日からキャンセルが相次ぎ、 3日間で1000万円以上の損失が出た。
田植えが終わった後の5、 6月は学校や地域の老人会、 自治会などの団体旅行が行われる。 しかし、 20日時点で20件以上がキャンセルし、 6月初旬のキャンセルも相次いでいるという。 同社は、 「恐ろしい損失。 ボーナスは期待できない」 と肩を落とす。
別の旅行会社も同様で、 1日で500万円分の損失。 営業で大阪へ向かう予定だった社員も、 「神戸から行く」 と告げると来社を断られたという。 同社は、 「不況から少し盛り返しかけてきた時だったのに」 と苦虫をかみつぶしたような表情を浮かべる。