新人の田中耕太郎氏と現職の井戸敏三氏が立候補している兵庫県知事選挙の投開票 (7月5日) まであと3日になった。 丹波地域の有権者は今回の選挙をどう受け止め、 何を期待しているか。 声を拾った。
有権者の関心は総じて低調のよう。 春日町の女性団体職員 (25) は 「身近に感じないので、 県知事選にはまったく関心がない。 啓発用ティッシュはよく見かけますけど」 とばっさり。 青垣町の主婦 (42) も 「身近な市政や国政には関心があるけど、 県政はぴんとこない」 と切り捨てた。
市島町の農業男性 (58) は 「他県、 他市の首長選挙では政権交代の前哨戦などとメディアが取り上げるのに、 兵庫県はなぜ話題にならないのか。 結果が見えているという雰囲気があるため、 関心が高まらないのでは」 とみる。
ただ、 関心は低くても、 投票には行くという図式も見られる。 青垣町の主婦 (34) は、 「立候補者の訴えもまだよくわかっていない。 ポスターが張ってあるので、 知事選をやっているんだなと思うが、 とても静か」 と言いつつも、 「選挙権を持っているので投票には行きます」。 篠山市のパート女性 (38) も 「関心はないけど投票には行くつもり。 人柄で判断します」 と話す。
経済悪化などを背景に、 知事や県政への期待は多い。 氷上町の自営業男性 (35) は 「景気がとんでもなく悪く、 切迫した思いでいる。 緊急融資などを望む」、 山南町の自営業男性 (26) は 「田舎の業者にもお金が回ってくるよう公共事業を増やしてほしい」 などと景気回復の施策を求める。
篠山市の無職男性 (35) は 「低賃金、 長時間労働など労働環境の改善、 雇用対策に力を入れてほしい。 若い世代の就職も難しくなり、 将来に対する若者の不安はふくれあがるばかりだ」 と、 雇用回復を訴える。
篠山市の主婦 (47) は 「宮崎といえば、 マンゴーが浮かぶが、 兵庫県は北から南までいろいろな特産があるのに顔がない。 元気な兵庫をつくってほしい」 と望み、 国際理解事業にたずさわっている篠山市の女性 (54) は 「丹波地域でも外国人の子どもが増えているが、 ちゃんとした行政の受け入れシステムがない。 子どもが学べる環境を整えてほしい」 と話した。