丹波出身の球児 甲子園に出場

2009.08.03
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 8日に開幕する第91回全国高校野球選手権大会に、 丹波市出身の大蔵遼君 (3年)、 高木大樹君 (1年) ら5人が在籍する立正大淞南高 (島根県代表) と、 篠山市出身の谷掛裕哉 (ひろや) 君 (3年) が在籍する鳥取城北高 (鳥取県代表) が出場する。 両校とも春夏を通じて初めての甲子園。 3人は主力選手として活躍しており、 大舞台での活躍に期待がかかる。

 立正大淞南は、 共に市島中出身の大蔵君 (一塁手)、 高木君 (二塁手) と柏原中出身の高橋宏章君 (3年、 控え捕手) の3人がベンチ入り。 市島中出身の鈴木陽介君 (2年)、 和田中出身の横内直人君 (1年) も在籍している。
 同校は、 春季大会でも優勝しており、 順当に勝ち上がった。 高木君は1年生ながら守備力が買われ、 レギュラーを獲得。 大蔵君も、 正一塁手が大会途中に故障したことで出場機会を得て、 準決勝、 決勝とスタメンでフル出場した。 高橋君は、 ブルペン捕手としてプロ注目のエース崎田聖羅君 (3年) を盛り立て、 ランナーコーチとして選手を鼓舞した。
 大蔵君は、 「夢がかなった。 秋の大会で負けた後、 冬練を死ぬ気でがんばった。 春の大会で優勝という結果が出てチームが強くなったことを実感していた。 故障したチームメイトの分まで、 責任を果たせ、 チームに貢献できて良かった」 と笑顔を弾けさせた。
 高木君は、 「1日でも長く、 先輩たちとプレーしたいと思っていた。 自分の仕事はきっちりできた。 甲子園でも1つでも多く勝って、 このチームでのプレーを続けたい」 と話した。
 高橋君は、 「選手の緊張をほぐすために、 笑顔を絶やさないように心がけた。 甲子園出場は最高の気分」 と喜んでいた。
 また、 応援団長としてスタンドから声援を送った鈴木君は、 「勝つと信じていて、 不安はなかった。 全国制覇できるよう、 日本一の応援をしたい」 と目を潤ませ、 横内君は、 「自分も甲子園をめざしがんばりたい」 と、 夢を語った。
 5人は、 中学生の硬式野球チーム 「氷上ボーイズ」 出身。 決勝戦の応援に駆けつけた足立信也コーチ (青垣町大名草) は、 「序盤の大量得点で、 余裕を持って見られた。 よくやった。 甲子園の舞台を楽しんでほしい」 と、 夢をつかんだOBたちにエールを送った。
 谷掛君は西紀中学校出身。 ショート・3番でチームの主軸として活躍し、 同校悲願の県大会初優勝の原動力となった。 「甲子園は一戦一戦全力で戦いたい」 と話している。
 1年生からレギュラーで、 打率チーム1の好打者。 プロのスカウトも見にくるほど野球センスが際立っている。
 鳥取商との決勝戦では、 初回に左中間二塁打、 4回にも右前打を放つなど中軸の役割を果たして期待に応えた。 全校生が応援に駆けつけ見守るなか、 6―3で鳥取商を破った。
 小学3年生の時、 メンバー募集の新聞広告を自分で見つけ、 家族の承諾を得て硬式野球チーム 「宝塚リトルリーグ」 に入団。 篠山市桑原の自宅から通った。 同5年生からは、 篠山市今田町の本荘グラウンドを練習場所にしている 「神戸三田ドジャース」 に移り、 中学3年生まで続けた。
 イチローら有名スポーツ選手も取り入れた 「初動負荷理論」 を勉強したいと、 同理論を実践するトレーニングジムが近い鳥取城北高校に進学したという。 進学コースの学業特待生で、 勉強にも熱心に取り組んでいる。
 父親の一道さんは 「甲子園を思い切り楽しんでほしい」 と見守っている。

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