障がい者らが働く事業所を運営するNPO法人いぬいふくし村理事の山中信彦さん (54) =篠山市北新町=らが、 音楽やアートで福祉の輪を広げていくことを目的とした新たなNPO 「いのちのうた」 の立ち上げをめざして準備を始めた。 重度の脳性まひを抱えながら周囲を明るくする笑顔で生き抜き、昨年11月1日、24歳で亡くなった山中さんの長女、 瑞穂さんとの歩みからうまれた。 10月31日、 瑞穂さん没後1年に記念コンサートを開き、 NPOを設立する予定。
「いのちのうた」 では、 障がい者や病のある人、 家族らへの癒しを提供したり、 そうした人たちの表現活動や講演会などを支援していくという。 7月11日に第1弾としてたんば田園交響ホールで、 アカペラ室内混声合唱団 「ザ・タロー・シンガーズ」 のコンサートを企画。 隔年での音楽祭や出前コンサートなども企画に上がっている。
いぬいふくし村の活動で知り合ったアーティストや、 アートが好きな市民らが設立メンバーに加わる予定。 障がい者らが出演するステージは、 いぬいふくし村のテーマソングを制作するなど、 同NPOとつながりが深いシンガーソングライターの石田裕之さん (29) =神戸市=が専門知識を生かしてバックアップしていくという。