丹波焼を世界へ 工業デザイナーと共同制作

2010.02.23
ニュース

 世界を舞台に活躍するトップデザイナーと丹波焼がコラボレーション―。 丹波焼に新しいイメージを持たせようと、 工業デザイナーの喜多俊之さん (67) =西宮市=と丹波焼の窯元11人が、 食器シリーズの共同製作に取り組んでいる。 完成した丹波焼食器は、 来月19日に篠山市二階町の町屋にオープンする 「篠山ギャラリーKITA’S」 で展示販売する。 また、 来年にはコラボ作品の海外出展も予定しており、 喜多さんを通じて丹波焼が世界に紹介される。
 喜多さんは、 シャープの薄型液晶テレビ 「AQUOS (アクオス)」、 イタリアの家具ブランド、 カッシーナ社の椅子など、 大手メーカーの工業デザインを手がける一方で、 「伝統工芸の職人たちの技術を現代のライフスタイルに生かしたい」と、岐阜県美濃の和紙、 石川県輪島の漆器などとも共同で商品開発を行ってきた。
 以前からしばしば篠山を訪れていた喜多さん。 昨年、 築100年以上の二階町の古民家が取り壊されることを聞き、 「もったいない」 と購入。 ギャラリーにするべく改築した。 これまでの活動の延長で、 「歴史ある丹波焼を、 世界に発信するお手伝いができれば」 と丹波焼のデザインを手がけることに。 丹波立杭陶磁器協同組合も賛同し、 喜多さんプロデュースの丹波焼が生まれることになった。

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