市島にワタミが工場 宅配用弁当を製造

2010.03.01
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 大手居酒屋チェーンで、 介護や農業事業なども展開するワタミ (本社・東京、 桑原豊社長) の100%子会社で、 食品の仕入れや仕込みを手がけるワタミ手づくりマーチャンダイジング (同、 門司実社長) が、 市島町南地区に宅配弁当を製造する 「ワタミ手づくり厨房関西第2工場 (仮称)」 を設立する。 主に九州や関東の一部で高齢者をターゲットにした弁当宅配事業を展開しているワタミタクショク (本社・長崎県、 吉田光宏社長) の関西拠点工場として位置づける。 11月の稼働開始をめざす。
 同社によると、 同地区内の約8400平方メートルの敷地内に約2000平方メートルの工場 (鉄骨平屋建て) を建設。 スタート当初は1日あたり1万食、 2年後には3万食の製造をめざす。 従業員数は、 3万食製造時に約200人とする計画。
 主に一人暮らしの高齢者をターゲットに、 新年度から関西一円で手渡しの宅配事業をスタートさせる。 関西エリアで16カ所の営業所を設ける予定で、 工場で製造された弁当はいったん営業所へ運び、 そこから配達員が申し込んだ顧客の自宅まで届ける。 高齢者向けに塩分やカロリーを考えた弁当を製造する。
 外食用の食品加工などを手がける工場を尼崎に設けているが、 宅配事業における関西での工場設立は初めて。 建設地選定の理由として、 有機栽培している直営農場のワタミファーム京丹後農場 (京丹後市) に近いうえ、 交通アクセスがよいために営業や従業員雇用の面で利便性が高い。 また、 優良な地下水がくみ上げられることも理由の1つにしている。
 同自治会 (73戸、 尾松規代志会長) は1月末に臨時総会を開き、 同社から進出計画について説明を受け、 了承した。 尾松会長は 「イメージもよい会社で、 雇用を含め、 地域の活性化になればと期待している。 食材となる野菜の栽培まで地元でしてくれたら理想的」 と期待している。

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