篠山市が発注した公共事業工事で、便宜を図った見返りにわいろを受け取ったとして、県警捜査2課は4月30日、収賄容疑で篠山市環境課課長兼清掃センター所長の西田司容疑者(51)=同市住吉台=を、贈賄容疑で同市中野の上山建設社長、上山利広容疑者(49)=同市住吉台=を逮捕した。
調べによると、西田容疑者は、市建設課課長補佐や企画総務課長を務めていた2005年6月―今年1月、市が指名競争入札で発注した道路改良工事に関し、予定価格の概算などを上山容疑者に提供。見返りとして、上山容疑者から数十回にわたるゴルフ場利用料金や、現金約58万円など計約160万円のわいろを受け取った疑い。
西田容疑者は容疑を認めており、上山容疑者は現金を渡したことは認めているが、わいろ性については否認しているという。
篠山市は1日、市民生活部環境課長兼清掃センター所長、西田司容疑者(51)が、市内建設業者からの収賄容疑で逮捕されたことを受け、市役所で謝罪会見を開いた。 酒井隆明市長は、「市職員あげて篠山再生に取り組み始め、ようやく前向きに進み始めたと思っていたのに、市行政そのものの信頼を大きく失墜した。市民に心からお詫び申し上げる」と陳謝した。
また「ここに至れば、これまでからそういう風土があったのではないか、業者との交渉のあり方を十分に反省しなければいけない。悪い”うみ”を全て出して、清く正しく一から出直すしかない。経緯や捜査の全容を見極めつつ、きちんとした対応をとっていきたい」と述べた。
同容疑者は1日付で総務課付職員となっており、今後の対応について市長は、「まだ捜査が続くのでわからないが、厳しい処分はやむをえない」とした。