進出阻止で運動へ 氷上工業団地の大型商業施設

2011.02.10
ニュース

 オリックス不動産が氷上工業団地 (氷上町石生) のヒョウゴファー跡地 (約4・5ヘクタール) で計画している複合商業施設について、 丹波市商工会と市内3ショッピングセンターは2月7日に開いた会議で、 進出を食い止めることを目指し、 市と市議会に働きかけていくことを申し合わせた。 同不動産が県条例に基づく 「基本計画書」 を昨年12月に県に提出するなど、 開発具体化に向けた動きに危機感を募らせ、 動き出したとみられる。

 市商工会館で開いた打ち合わせ会では、 市に対し、 開発の手続きの中で生じる県からの意見聴取の際に、 地元の声を反映するよう求めることを確認。 月内にも、 具体的な行動を起こす。

 市によると、 同社は、 駐車場や道路交通への影響調査などを求めた県の 「大規模集客施設の立地に係る都市機能の調和に関する条例」 に基づく 「基本計画書」 を昨年12月10日に提出。 県は、 同計画書の受け付け日から3カ月以内に、 「まちづくり審議会大規模小売店舗等立地部会」 を開き、 交通渋滞への対策などが講じられているか審査し、 結果を申請者に通知する。

 県は、 審議会開催前に、 関係行政機関から意見聴取をする。 丹波市は、 今回の基本計画に基づく意見を2月までに回答した。

 同工業団地の案件は、 2月21日に開催される審議会の案件にない。 取材に対し同社広報は 「基本計画案について県と市と事前協議を重ねている段階」 と答えた。

 非公開の基本計画書には、 道路と駐車場の出入口などの記載は必要だが、 テナントの業種や規模などの記載は不要。 同審議会で 「意見なし」 のお墨付きを得て、 次のステップの大規模小売店舗立地法による届け出や建築基準法確認申請などに進む。 「大規模集客施設条例」 は、 進出に規制をかける商業調整的な条例ではなく、 交通渋滞などの対策を講じることを目的としている。

 市商工会は、 昨年7月の市長あての要望書で、 まちづくり条例の制定や、 県が進める大規模集客施設立地誘導・抑制策の適用なども踏まえた対応を求めた。 市は、 昨年11月、 具体の出店計画が明らかになった時点で、 商工会と協議・調整する、 と回答した。

 

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