丹波市は、 市内80歳以上の全高齢者 (施設入所者は除く) を対象にした初の実態調査を行う。 高齢者の所在確認と、 今年度中に行う介護保険事業計画の見直しや、 今後の福祉サービスを考える基礎資料とする。 業務を市社会福祉協議会に委託。 近く調査票を対象者に発送、 5月4日以降に調査員 (民生委員・児童委員など) が訪問し、 概ね1カ月の間に回収する。
昨年、 高齢者の生存が確認できないケースが相次いだ社会問題を受け、 所在確認も含めた調査に乗り出すことにした。 3年前の介護保険事業計画の見直し時にはケアマネージャーを対象に調査をしており、 対象者の実態調査は6年ぶり。
対象は、 約6900人 (4月1日現在)。 設問は、 家族構成などの基礎調査を含め、 健康、 閉じこもり、 日常生活、 社会参加、 転倒予防―など、 大きく10項目を設定した。
その中で、 ▽病気・けがや通院の有無▽足腰の状態▽外出の頻度や手段▽友人宅を訪ねるなど、 社会参加の状況▽外出や買い物、 家計のやりくりが自分でできているか▽周りの人から 「もの忘れがひどい」 と言われていないか▽転倒への不安はあるか▽歯のかみ合わせはよいか―など、 幅広く実態を問うている。
回収後は、 分析に取り掛かり、 結果を介護保険事業の運営協議会にはかりながら事業計画見直しに反映させる。 また、 65―79歳までの高齢者については、 対象者を抽出する方法で、 並行して実態調査を行う。
市介護保険課は、 「どのような状態の人が、 どのくらいいるのかを把握するのが目的。 高齢者個々に必要なサービスを提供する個別ケアにつなげたい」 と話している。
調査に関する問い合わせは市社協 (0795・82・4631)。