全国的な看護師不足から、 女子を中心に人気を集める看護職―。 県立柏原看護専門学校で8日に開かれた今年度1回目のオープンキャンパスに、 前年度を上回る48人が参加した。 高校3年生を中心に、 社会人も参加。 現役の看護学生に過去の入試問題について質問を投げかけ、 来年1月の入試に備えていた。
長引く不況の影響で、 4年制看護大学より学費が安価な公立の専門学校が人気を集めており、 同校も今春入学生の入試倍率が3・3倍と、 9年ぶりに3倍を超える狭き門となった。 同校によるとオープンキャンパスは昨年度は2度開催し、 約80人が参加。 3分の1程度が受験した。 初回だけで48人 (柏原、 氷上、 篠山鳳鳴が各5人、 篠山産業1人を含む) が参加しており、 来春も受験者数は多くなるとみられる。
昨年度は、 例年同日開催していた県立淡路看護専門学校と受験日を分散させたことが志願者増の一因と見られる。 今年度の入試は、 来年1月20日に丹波の森公苑で淡路と同日実施する。
学校説明で久下亮介副校長は、 「親に言われたから、 というような動機では務まらない。 看護に強い関心があり、 人づき合いができる人が求められる」 と、 参加者に念を押した。
あわせて、 「国家試験に合格すれば、 100%の就職率」 と言い、 私立では年額150―200万円かかる授業料が、 県民が支える同校は、 無償化される前の高校と同じ年額11万8000円であること、 県の年60万円の就学資金貸与があり、 県が指定する県立病院で3年間勤務すると返済免除となることなど経済的メリットを紹介した。
現在の同校在籍学生数は108人。 篠山、 丹波両市が34人、 その他は県内53人、 県外21人。 過去3年間の就職、 進学状況は、 県内就職が53・5% (うち県立病院25・6%)、 県外就職が24・4%。 進学が5・8%。
2回目のオープンキャンパスは23日午後1時半から。 要事前申込み。同校 (0795・72・0528)。