丹波市氷上町上油利の老人会 「朋友会」 (桑村宏会長、 30人) が、 地名にちなんで栽培しているユリが見頃を迎えている。 共通の話題で会員間の親ぼくを深めようと初めて取り組んだもの。 「あんたとこは丈が高い」 「うちは3つしか咲いてへん」 と、 会話にも花が咲いている。
今年会長になった桑村さんの発案。 以前ユリを栽培したことがあり、 1人一鉢、 全会員で作ろうと呼びかけた。 品種は大輪のカサブランカとした。
昨年11月に栽培講習会を開き、 1年ものの球根と鉢、 土、 肥料など一式を配った。 4月、 6月には2度追肥も配り、 7月中旬に開花が始まった。
塚口とよのさんは、 「窓を開けたら、 ぷんと良い香りがする。 台風で倒れたり、 雨で花が落ちたりしないよう、 気をもんだ」 と笑顔。 妻のまさ子さんと2人で栽培している塚口智也さんは、 「同じ条件で育てているのに、 成長が違うのが不思議。 玄関口に置いているが、 明るく、 華やかでいい」 と話した。
花が落ちる前に鉢を回収し、 秋まで球根を休ませる。 桑村会長は、 「誰のところが早く咲いたとか、 きれいに咲いたとか、 栽培のコツとか、 会話の糸口ができた。 球根は植え替えで3年はもつので、 来年も継続したい」 と、 手応えを感じていた。