丹波市の初秋の観光の目玉、 氷上町清住の 「コスモス祭り」 が、 根切り虫の大量発生などによる生育不良で中止になった。 700アールの広大な休耕田に、 花はまばら。 これから咲いても、 例年の3割から半分程度と判断。 入場料はとらず、 開放する。 天候不順によるは種の遅れで、 20年の歴史で初めて中止とした2009年以来2度目の中止になる。
3年で1巡するブロックローテーションを組んでおり、 今年は同集落の北端が会場。 川を挟んで両側にコスモス畑が広がる段取りだった。
主催する清住村おこし実行委員会が、 今年も7月初旬には種。 発芽も良く、 当初は順調に生育していた。
新芽をシカに食べられる食害に遭いながも、 残ったコスモスが20センチほどになったところで大量に枯れた。 原因は根切り虫と見られ、 同集落の道路には、 畑から出てきた大量の虫が黒々とうごめいた。
中には、 「家の外に出ると、 虫を踏まないように歩かなければならなかった。 風呂場の中にまで入ってきた」 という人も。 家の中に虫が入って来るのを防ごうと、 コスモスを刈り払う人もあった。
これまでもローテーションで同じほ場で同じようにコスモスを栽培していたが、 過去に今回のようなことはなかった。 農薬での退治も検討したが、 広範囲で費用がかさむことや、 後年度の作物への影響を懸念し、 対策は水をあてることにとどめた。
コスモス園の入園料は300円とし、 種子購入費などにあてていたが、 「入場料は取れない」 として、 無料化を決定。 10月10日と16日に予定していた祭りも、 「花がないのにイベントは開けない」 と、 例年、 同実行委員会が行うもちつきなどの催しは取りやめた。