台風12号の影響で、 ９月３日夜から翌４日朝にかけて丹波市では、増水した高谷川周辺の柏原、 氷上地域や、 青垣地域を中心に被害が相次いだ。 気象庁によると、 丹波市柏原町の３、 ４日の合計雨量は１５９ミリ、 １時間あたりの最大雨量は15・５ミリを観測した。 丹波市内では、 店舗や家屋への浸水が48棟 （床下26棟、 床上22棟） あったほか、 道路冠水18カ所、 農地冠水12カ所、 土砂崩れ10カ所などの被害があった。

　４日夜中に高谷川、 加古川がそれぞれ氾濫の恐れがある水位に達したため、 周辺地域の氷上町生郷地域と、 柏原町田路、 同町母坪に増水の注意喚起を行い、 午前３時25分に計１２９６世帯３５１７人に避難勧告を発令。 柏原バイパス沿いの丹波市消防本部周辺の店舗などで、 床上・床下浸水が相次いだ。 この影響で、 国道１７６号稲継交差点付近が通行止めとなったが、 午前９時前には解除となった。

　近くに住む女性は、 「午前２時半ごろには、 川の近くまで水量を見にいけたが、 ３時過ぎにはもう （川沿いにある） ガードレールが見えるだけで、 道路まで水があふれていた」 と話していた。

　市は、 ２日午後４時に避難準備情報を発令し、 市内の小学校、 公共施設など計33カ所に避難所を設置。 一時、 最大で22世帯23人が避難した。 ４日正午の閉鎖までに延べ75人が避難した。

　また、 青垣地域から福知山市に抜ける国道４２９号青垣峠、 榎峠、 穴の裏峠も通行止めとなった （青垣峠は現在も通行止め）。 また、 ＪＲ福知山線は一部区間で運転を取りやめたり、 遅れが出た。