篠山市杉の住民を中心につくる生産組合 「杉ファーム」 の特産物直売所 「いこいの村」 が、 同地区内にオープンした。 住民、 生産者、 消費者が憩える場にとの思いを込めた直売所は、 4トントラックのコンテナを活用したユニークな店舗。 メンバーらは、 「安心・安全で、 新鮮な野菜を消費者に届け、 農業でも収入が得られるようなモデルになれば」 と意気込んでいる。
黒枝豆やクリ、 コメ、 サツマイモなど、 地域の農家が早朝に持ち寄った採れたて野菜が、 コンテナ内につくられた商品棚に並ぶ。
生産者は、 たくさんの野菜を持ち込む若手農家から、 「メロンが一つ採れたから売ってほしい」 と依頼してくる地域の高齢者までさまざま。 ファーム代表の藤田昌弘さん (58) が、 笑顔でさばいていく。 黒枝豆シーズンもあって、 客足は上々。 トラックのコンテナという店構えも、 目を引く要因のようだ。
農作物の販売ルート確保や、 遊休農地を使った農作業の委託仲介などを行うことで、 農業の活性化を目指して2009年に発足した 「杉ファーム」。 市場などに野菜を卸しているほか、 昨年からは、 スーパーマーケットの地場野菜コーナーにも出店し、 消費者に新鮮な野菜を届けつつ、 農家の収入増を目指している。
メンバーは現在40人。 杉のほか、 地区外の農家も受け入れている。
直売所は、 より生産者の顔が見える形で農作物を販売し、 農家側には楽しみや生きがいを感じてもらおうと、 ファーム発足当初から計画。 足掛け2年でオープンにこぎつけた。