丹波市は、 今年度から2020年度 (平成32) までの財政収支見通し (普通会計一般財源ベース) をまとめた。 15年度 (同27) から普通交付税の一本算定に向けて段階的な減額が始まり、 18年度 (同30) からは収支不足に陥り、 一本算定が始まる20年度 (同32) の収支不足は16億3100万円となる見込み。 18、 19、 20の3カ年度の赤字累計は36億3200万円となる。
11―20年度の10年間の累計額は、 歳入が2306億2500万円、 歳出が2264億6000万円で、 41億6500万円の黒字となる。 しかし、 単年度でみると、 歳入歳出の差引額 (黒字) が、 15年度 (同27) には18億5100万円だったのが、 16年度 (同28) には7億1800万円まで激減。 翌年には4300万円となり、 18年度から8億3100万円の収支不足に陥る。
20年度の実質公債費比率は5・1% (3カ年平均)、 経常収支比率は99・3%まで悪化する。
市は、 2010年国勢調査人口 (速報値) を受け、 財政見通しの推計をし直した。
市財政課は 「今後の景気動向や人口減少、 物価変動などにより、 財政が悪化することも考えられる。 一本算定に向けた段階的措置が始まる平成27年度に近づけば、 実態は見えてくるが、 それまでに行政サービスをどの水準で維持していくかを検討し、 赤字が生じないための具体的な取り組みを進めたい」 としている。
※一本算定 合併特例により、 現在は旧6町が存続しているものとみなして普通交付税が算定されているが、 合併後11年目から段階的に減額され、 15年後には1市分の交付税額となる。 財政収支見通しによると、 交付税のピークは14年度 (同26) で139億5400万円。 20年度には約100億円まで減る。